<レビュー>劇場版第21弾!映画『名探偵コナン から紅の恋歌』
20周年の劇場版で、興行収入63.3億を叩きだした劇場版名探偵コナン。ファン待望の劇場版第21弾は『名探偵コナン から紅(くれない)の恋歌(ラブレター)』!
© 2017 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
映画『名探偵コナン から紅の恋歌』では、事件の舞台は大阪、そして京都。炎に包まれる西の名探偵・服部平次とその幼馴染・遠山和葉の身に何かが起こる・・・!?そして、青山剛昌の原作ストーリーでも今後重要な人物となってくる新キャラクター・大岡紅葉が登場することでも注目されている。タイトルからもわかるように、百人一首・競技かるたの世界も描いており、大人でも味わい深い作品に。
原作の青山剛昌先生が書いた本作のイメージイラストをTVの番宣で拝見したが、キャラクターが今にも話し出すような、生き生きとしたイラストだった。またそれには本作の世界観が現れており、ポスタービジュアルにもあるが大阪や京都で起きた事件や人間模様、百人一首の世界を「紅」で彩るかのようだった。
© 2017 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
実際、親子連れの多い劇場で鑑賞してみたら、大人もじっくり観て楽しんでいるようだった。映画体験を子供の頃から出来るのは私としてはうらやましい。どちらかというとテレビで育ったので、「映画館」という非日常の空間でテレビから飛び出てきたコナンを大型スクリーンで味わるのは楽しい時間だと思う。
© 2017 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
青山剛昌先生と言えば、謎解きのリアリティに徹底的にこだわる手法のようで、例えば「密室トリック」もありとあらゆる文献で確認し、実験で試してから描くという。
いにしえの
歌が詠み継ぐ しのぶ恋
葉が舞う街で
いま よみがえる
この歌がファクターとなって物語が展開する。そして、百人一首の歌を読む「音」もファクター。是非今回の謎解きを劇場で存分に味わってほしい。
(文・編集 木下奈々子)
© 2017 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
【STORY】
大阪のシンボル・日売テレビで突如、爆破事件が発生!
その時局内では、日本の百人一首会を牽引する「皐月会」が開催する皐月杯の会見収録が行われており、突如の事態に大パニックに!崩壊していくビルの中、西の名探偵・服部平次とその幼馴染・遠山和葉、2人だけが取り残されてしまうが、間一髪の所で駆け付けたコナンにより無事救出される。まるでテロのような事件、しかし犯人の目的もわからず、犯行声明すら出ていない不可解な状況に違和感を禁じ得ないコナンと平次。
そんな騒動の中、コナンたちは平次の婚約者だと言い張る女性と出会う。その名は、大岡紅葉。「平次は幼い頃からの運命の人」という紅葉は百人一首の高校生チャンピオンにして、未来のクイーンと呼ばれる存在だった。時を同じくして京都・嵐山の日本家屋で、皐月杯の優勝者が殺害される。その時、殺害現場のモニターに映し出されていたのは、紅葉の姿。そしてそこには、ある「歌」が深々となり続けていた―。
大阪と京都、そして平次と紅葉。
2つの事件、2人の運命を紡ぐもの、それは―――「古からの恋の歌」。
【作品概要】
声の出演:
高山みなみ 山崎和佳奈 小山力也 堀川りょう 宮村優子 ほか
原作:青山剛昌「名探偵コナン」(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:静野孔文
脚本:大倉崇裕
音楽:大野克夫
公式サイト:http://www.conan-movie.jp