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<レビュー>『借りぐらしのアリエッティ≪北米版≫』/『The Secret World of Arrietty』


スタジオジブリ作品 北米公開最高のオープニング成績を記録した『借りぐらしのアリエッティ≪北米版≫』ブルーレイディスクで発売中!


ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンから“ジブリがいっぱいCOLLECTION”最新作として、2012年6月にブルーレイディスク『借りぐらしのアリエッティ≪北米版≫』が発売開始。スタジオジブリ新作公開を今夏に迎えるにあたり、英語のアリエッティの世界を覗いてみました。

(C) 2010 GNDHDDTW
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INTRODUCTION

日本で、2010年邦画No.1ヒットに輝いた『借りぐらしのアリエッティ』は、2011年夏のイギリス公開でも話題を呼び、ついに北米上陸を果たしました。

2012年2月17日(金)、『借りぐらしのアリエッティ≪北米版≫』(『The Secret World of Arrietty』)としてこれまでのスタジオジブリ作品の北米公開史上最大の規模である1522スクリーンで公開。

北米のファンの期待に応えるかたちで、オープニング3日間の興行収入は644.6万ドル(初登場9位)という過去最高の成績を記録しました。ニューヨーク・タイムズ紙の他、米国主要メディアでも高評価を得ました。

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COMMENT

今回注目すべきことは、北米公開にあたり、今までのスタジオジブリ作品同様、英語吹替版に細心の注意を払い作成されたということです。パッケージの絵にあるようなポスターイメージにあるように、【アメリカ英語版】ではディズニー・チャンネルで活躍する19歳(当時)のブリジット・メンドラーが務めるほか、随所に英語版を意識した世界観に入りやすい仕掛けがしてあります。日本語版では日本語である声だけでなく作品中の「文字」も注目すべき点です。

また、今回は『崖の上のポニョ』北米版と同じく、スティーブン・スピルバーグ作品のプロデューサーとしても知られるキャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャルの二人がエグゼクティブ・プロデューサーを務め、監督では『ファインディング・ニモ』の音響監督などで知られるゲイリー・ライドストロムが起用されています。

今回発売開始になったブルーレイディスクには【アメリカ英語版】以外に、原作の舞台であるイギリス公開用の【イギリス英語版】が特別収録されています。【イギリス英語版】アリエッティの声は、今最も注目されている若手女優シアーシャ・ローナンが担当。ローナンは『つぐない』(2007)で、アカデミー賞助演女優賞に若干13歳でノミネートされたことでも知られています。それぞれの英語版の俳優陣がアリエッティに新たな命を吹き込み、原作の世界観をさらに広げています。


REVIEW

アリエッティ北米版は、単に英語吹替えしているだけでなく、ちゃんと手紙も英語になっていたり、ハラさんのジェスチャーなど、英語の雰囲気(抑揚)とマッチしている気もして、名前をひとつとっても翔を「ショーン」としているのも世界観に入りやすくなっている気がします。北米版はアリエッティが少しだけ志田未来さんが演じた日本語版より、若干元気な(おてんば?)気もして、それも楽しいです。

本作は、英語の響きとアリエッティの世界がマッチしていて、きっと英語話者の方だけでなく、英語を勉強する人や作品に吹き込まれている言葉の響きを楽しみたい方にもオススメです。

エンディングの【アメリカ版】・【イギリス版】もそれぞれアレンジされていて面白いです。ブリティッシュ・イングリッシュは聞き取れるかなと思いましたが、歌としてはあまり分かりませんでしたが、アメリカ版は途中でPOPミュージックに切り替わっての、現地スタッフのエンドロールに心がわき踊ってしまいました。2013年はスタジオジブリの最新作がぞくぞくと出てきます。まずは是非この世界観を味わってほしいです!( 文・木下奈々子)


【作品情報】

『借りぐらしのアリエッティ≪北米版≫』

発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
■ブルーレイディスク(1枚)/セル用
【価  格】10,000円(10,500円税込)
【商品番号】VWBS1322

【2010年公開作品】


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※ 情報は掲載当時のものです。