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<第70回カンヌ国際映画祭>コンペティション部門出品作品/ソフィア・コッポラ新作『The Beguiled』が監督賞&第70回記念名誉賞W受賞!


第70回カンヌ国際映画祭、コンペティション部門出品作品である、ソフィア・コッポラ監督最新作『The Beguiled』(原題/読み「ザ・ビガイルド」)が、強豪ひしめく作品群を制し、ソフィア・コッポラが監督賞、ニコール・キッドマンが名誉賞を受賞した。



© KAZUKO WAKAYAMA / 左から、コリン・ファレル、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング、ソフィア・コッポラ、ニコール・キッドマン、ユーリー・ヘンリー(P)、アンゴーリー・ライス、アディソン・リーケ

ソフィア・コッポラ監督最新作『The Beguiled』(原題/読み「ザ・ビガイルド」)が、STAR CHANNEL MOVIESと東北新社の提供で、日本公開を予定している(公開日、配給未定)。『ヴァージン・スーサイズ』(99)で監督デビューし、『ロスト・イン・トランスレーション』(03)、や『SOMEWHERE』(10)など注目作を発表し続けてきたソフィア・コッポラが、この度、『マリー・アントワネット』(06)以来11年ぶりのカンヌ国際映画祭コンペティション部門に新作を出品した。公式上映には、ニコール・キッドマンをはじめ、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング、コリン・ファレルら、豪華キャスト陣が監督のもとに集結した。

第70回を迎えたカンヌ国際映画祭の各賞の授賞式が5月28日(日)午後7:15からLUMIEREで行われた。コンペティション部門は、アメリカからトッド・ヘインズ、ノア・バームバック、アジアは、常連の河瀬直美の『光』の他に、ホン・サンスとポン・ジュノ、フランス勢はもっとも多く、アザナビシウスに加えジャック・ドワイヨン、フランソワ・オゾン、ロバン・カンピロの4名、ミヒャエル・ハネケ、ヨルゴス・ランティモス、ファティ・アキンら、と珠玉の18監督の作品が出品された。しかし、この強豪たちを見事に制し、本作『The Beguiled』がカンヌ映画祭の監督賞を受賞。『マリー・アントワネット』でコンペに出品し無冠で敗れて以来、11年の歳月が流れ、今回屈辱を晴らした。また、第70回記念名誉賞を本作で女学園の校長を演じたニコール・キッドマンが受賞となり、監督賞&第70回記念名誉賞W受賞となった。

本作は1966年にトーマス・P・カリナンが発表した同名小説「The Beguiled」を基にしており、過去にドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド主演で邦題『白い肌の異常な夜』として1971年に映画化された。本作の舞台は南北戦争期、ヴァージニアの男子禁制の女学園。負傷していた北軍兵士を見つけ、治療すべく学園内にいれたことから、女たちは性に過敏になり、競争心が生まれ、驚くべき事態へと展開していく。


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今回、ソフィア・コッポラ監督作品が、ガーリーからダークな女性の魅力へと変化が見られた。これまでの作品では『マリー・アントワネット』などに見られる「女性の可愛さ」が象徴的に描かれていたが、本作では一転して「女性のダークさ」を垣間見ることができる。キャストは兵士役にコリン・ファレル、そして女性陣はニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニングと豪華で過去にソフィアの監督作にも出演した面々も揃い、自身の集大成作品とも見られる。

カンヌ映画祭会期中のインタビューでソフィア・コッポラは「本作はシーゲル監督の作品と同じ物語を下敷きにしているけど、新たな解釈であって、リメイクではないの。女性の登場人物の視点から描いた作品よ」と本作のオリジナリティを説いた。また、主要キャラクターである校長を演じたニコール・キッドマンは「本作を監督するのは女性でなければならないと思うわ。女性の本質から作り出される物語なの」と語ったという。本作は今冬公開予定。

(編集 木下奈々子)


【作品情報】

作品名:『The Beguiled』(原題)

監督:
ソフィア・コッポラ

キャスト:
コリン・ファレル
ニコール・キッドマン
キルスティン・ダンスト
エル・ファニング

提供:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

【今冬公開予定】


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