映画『日本のいちばん長い日』完成報告会見が開催
日本映画界が誇る豪華キャスト総出演。昭和史の大家・半藤一利の傑作ノンフィクションを完全映画化。戦後70年を迎える今こそ、すべての日本人に伝えたい――。1945年8月15日の知られざる真実。終戦前夜に、この戦争を終えるために闘った人々を描く、映画「日本のいちばん長い日」――それは日本史上、最大の決断の時。8月8日の映画公開を前に、完成報告会見が都内で行われた。
(c) Nanako Kinoshita
2015年5月20日、都内・コンラッド東京にて映画『日本のいちばん長い日』の完成報告会見が開催され、役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一ら俳優陣と原田眞人監督が登壇した。
主演の役所広司は、「ちょうど、70年前の1日の物語が戦後70年を記念して作られた、この原田組の作品に参加出来て嬉しい」とコメント。過去2度、本作と同様に”阿南惟幾(あなみ これちか)陸軍大臣”を扱う映画が公開された際、一度も顔が描かれなかったという「昭和天皇」を演じた本木雅弘は、オファーされたときに悩んだが「義母の(樹木)希林さんの勧めで」引き受けることになったという。
松坂桃李は「戦争を経験をしていない人間ですが、この作品を通してその当時のことを思い、考えるきっかけになる作品となった」と挨拶した。映画『クライマーズ・ハイ』でも原田監督とタッグを組んだ堤真一は、「(観客の方に)観ていただいて、感想を聴きたい」作品であるとコメント。
(c) Nanako Kinoshita
原田監督は、本作を映画化するにあたって「原作を読んだときに、いつか正しい形で昭和天皇を描こうと思った」と、原作の半藤一利氏の作品に出会ったときを振り返り、2013年の秋に別の企画を進めているとき、2年後、戦後70年にあたる2015年にこの作品を映画化できないかと、本作のプロデューサーと話し、権利が空いていることが判明してから具体的に映画化が動き出したことを語った。
「日本のいちばん長い日」を描く本作。この「1日で日本の全てが変わった」と語る役所広司。それぞれの俳優陣は、役を受けて撮影に入る前に、膨大な資料を読んだり役の立場を理解するほか、映画にない台詞も史実に基づき話せるようにしてから撮影に臨むなど、公開にあたり作品に挑んだときの意気込みを語った。8月8日(土)全国ロードショー。
(※敬称略・掲載当時の情報です/文・記者会見撮影 木下奈々子)
INTRODUCTION
太平洋戦争末期、戦況が困難を極める1945年7月。連合国は日本にポツダム宣言受諾を要求。
降伏か、本土決戦か―――。
連日連夜、閣議が開かれるが議論は紛糾、結論は出ない。
そうするうちに広島、長崎には原爆が投下され、事態はますます悪化する。
“一億玉砕論”が渦巻く中、決断に苦悩する阿南惟幾(あなみ これちか)陸軍大臣(役所広司)、国民を案ずる天皇陛下(本木雅弘)、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相(山﨑努)、ただ閣議を見守るしかない迫水久常書記官(堤真一)。
一方、終戦に反対する畑中健二少佐(松坂桃李)ら青年将校たちはクーデターを計画する。
日本が破滅へと向かう中、平和への礎を築くために苦悩し、身を挺した人々の壮絶なドラマ。
原田眞人監督(「クライマーズ・ハイ」「わが母の記」)が挑む、歴史超大作。
(c) Nanako Kinoshita
【作品情報】
出演:
役所広司 本木雅弘 松坂桃李 堤真一 山﨑努
原作:半藤一利「日本のいちばん長い日 決定版」(文庫刊)
監督・脚本:原田眞人
制作:松竹
製作:「日本のいちばん長い日」製作委員会
配給:アスミック・エース、松竹
【2015年8月8日(土) 全国ロードショー】