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「日本の映画シンポジウム:新世代の日本映画を考える。」がテアトル新宿にて開催されました。


2013年7月11日(木)にテアトル新宿にて、田辺・弁慶映画祭実行委員会主催で、「新世代の日本映画」とも言える「インディペンデント映画」を支えるために何をすべきか、またクリエーターのあるべき姿などが、3時間に渡るシンポジウム形式の二部構成で語られた。

(c)Nanako Kinoshita
Photo by Nanako Kinoshita (c) KamoShika Works


  第一部は、インディペンデント映画も多く取材してきた映画ジャーナリスト3名のディスカッション。第二部は若手監督を輩出するTIFF(東京国際映画祭)やPFF(PFFぴあフィルムフェスティバル)プログラミングディレクターのパネルディスカッション、Q&Aでは登壇者たちが会場に来場した若手監督や映画関係者たちの質問に答えた。

第一部で登壇したのは、キネマ旬報社の掛尾良夫(かけお よしお/城西国際大学メディア学部教授・キネマ旬報社顧問)と、鈴木隆(すずき たかし/毎日新聞学芸部記者)、和田隆(わだ たかし/文化通信社取締役 サイト事業部担当映画部 記者)らの映画ジャーナリストの3名(敬称略)。

モデレーターの掛尾氏の呼びかけで、映画ジャーナリストたちにより、映画業界の興行状況の推移に始まり、インディペンデント映画をクリエートする監督たちへチャンスのつかみ方、若手監督のとりまく環境などが語られた。

(c)Nanako Kinoshita
第二部では、荒木啓子(あらき けいこ/PFFぴあフィルムフェスティバル フェスティバルディレクター)、第一部に引き続き、田辺・弁慶映画祭プログラミングディレクターでもある掛尾良夫、矢田部吉彦(やたべ よしひこ/東京国際映画祭(TIFF)プログラミングディレクター)が登壇した(敬称略)。

国内外の映画祭での活躍を推奨しながらも「映画祭に入賞することだけをゴールにしてほしくない」とPFFの荒木フェスティバルディレクターは語った。TIFFの矢田部プログラミングディレクターも、東京国際映画祭の「日本映画・ある視点」での監督の未来を見据えた評価なども含めた映画祭の魅力とともに、「インディペンデント映画の日本での状況は決してわるくない」と語った。

会場では若手監督や映画関係者たちからのコメント・質問のほか、映画を学ぶ大学生の質問で「海外の映画祭に出品するには?」という質問に「誰でも、コネクションがなくても、映画祭のHPからアクセスできます」(荒木ディレクター)、その際「英語字幕はつける必要がある」(矢田部ディレクター)。また、サイトにアップした自身の映画作品を海外のプロデューサーにメールで送る方法もあるという回答も出た。

会場ではモデレーターの掛尾氏がプログラミングディレクターを務める「田辺・弁慶映画祭」のプロモーション映像の上映や映画祭中のパーティー等で映画監督同士で本気で映画を語れる場があることの魅力を再確認するとともに、イベントを通じて「お互いに褒めるだけでなく、批評もして切磋琢磨してほしい」、「日本映画全体を海外の映画祭などでも盛り上げてほしい」と様々な提言がなされた。

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【イベント情報】

「日本の映画シンポジウム:新世代の日本映画を考える。」

■日 時 2013年7月11日(木)
■会 場 テアトル新宿
■主 催 田辺・弁慶映画祭実行委員会
■協 力 東京国際映画祭 東京テアトル
■後 援 田辺観光協会


田辺・弁慶映画祭 ホームページ  http://www.tbff.jp/

Photo by Nanako Kinoshita (c) KamoShika Works

※ 情報は掲載当時のものです。