周防監督5年ぶり最新作!映画『カツベン!』池松壮亮、成河(ソンハ)、酒井美紀、山本耕史ら豪華キャスト追加発表!
今からおよそ100年前、日本では映画が「活動写真」と言われていた。当時最先端だった映画はサイレントでモノクロ。そして、独自の“しゃべり”で観客を映画に引き込む「活動弁士」、通称“活弁(カツベン)”がいた。「Shall we ダンス?」や「それでもボクはやってない」など数々の名作を世に送り出してきた周防正行監督が、今回選んだテーマはこの“しゃべりのスペシャリスト”だった。今回追加キャスト陣の情報が発表された。
ⓒ2019「カツベン!」製作委員会
七色の声を持つ天才的な活動弁士の主人公には、本年度アカデミー賞新人俳優賞を受賞した成田凌が抜擢された。「声」にまつわる壮絶なオーディションを勝ち抜き、映画初主演に挑戦する。ヒロインには若手最注目の黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊など周防組初参加の面々に加え、竹中直人 、渡辺えり、小日向文世ら周防作品おなじみの実力派キ ャストたちが集結。彼らが演じる一癖も二癖もある個性的なキャラクターたちと共に、物語は空前悦後の大騒ぎ!平成の国民的映画を数々作り上げた周防正行監督が、令和の時代に贈る極上のエンターテインメントだ。
映画『カツベン!』追加キャスト陣/ⓒ2019「カツベン!」製作委員会
今回、更なる個性的なキャストの出演が発表され、彼らのコメントから『カツベン!』に賭ける思いが感じられる。
映画黎明期を支えた実在の映画監督、二川文太郎を演じるのは、池松壮亮。日本映画の未来を見据える若き活動写真監督を演じる池松は「実在の人物の役ですが、映画を純粋に繋いでくれた先人達には無条件の尊敬があります」と役柄への想いを語っている。
主人公の俊太郎 が働くことになる町の映画館、靑木館の映写技師を、ミュージカル俳優として舞台に無くてはならない存在の、成河(ソンハ)が出演。大きな目と声で一本気な技師・浜本を表現する彼は、「当時の映写技師の編集技術習得がとにかく大変でした」と語り、フィルムの扱いに苦労したようだ。
ヒロイン梅子の母親を演じるのは、酒井美紀。各地を転々としなければならない親子の、芯の強い母親を妖艶に演じている。「 いつか周防監督とご一緒したかった」と語る酒井は、初の周防組の撮影に特別な思いを感じたそうだ。
山本耕史は、日本映画の礎を築いた“映画の父”として知られる牧野省三として出演する。2007 年「それでもボクはやってない」以来、 12 年ぶりの周防組参加となる山本は、「当時の映画人が持っていた勢いをみなさんに感じていただければと思います」と、コメント。
成河、酒井、池松は周防組初参加とあって、5 年ぶりとなる周防監督作品に新たな風を巻き起こす魅力的なキャスト陣の競演が楽しみだ。
個人的には子供ながらビデオで観た『シコふんじゃった。』(1992)が思い出深い周防監督作品とあって、今回もどんな人間模様が描かれるのか、そして本作が描かれる舞台となる時代で、「映画」がどう表現されていたのかを見届けたいと思う。映画『カツベン!』は12月13日公開。
公式サイト:http://www.katsuben.jp/
以上
(編集 木下奈々子)