【カモシカワークス公式Web】

<レビュー>映画『ちはやふる -下の句-』大ヒット上映中!“競技かるた=百人一首”に情熱を懸ける高校生達の友情・恋愛・成長を描く青春漫画が実写映画化


ダイナミックな“競技かるた”の魅力、等身大の高校生たちの熱き青春群像を描き、少女コミックスの枠を超え男子からも人気を博す、青春マンガの大本命「ちはやふる」(末次由紀/講談社「BE・LOVE」連載)が満を持して実写映画化された。


chihaya_main
(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

原作の「ちはやふる」は2009年第2回マンガ大賞受賞、2010年「このマンガがすごい!オンナ編」第1位獲得、2011年第35回講談社漫画賞少女部門受賞、コミックス累計発行部数1600万部突破(2016年3月時点)している。

しかも本作は、前編≪上の句≫、後編≪下の句≫の二部作連続での公開となり、両作品を同時期に観ることができる劇場も多い。


【ちはやふる】とは…

タイトルになっている「ちはやふる」とは、百人一首の中の一句で、1200年前の稀代の歌人・在原業平が禁じられた恋の相手を想って詠んだとされる「ちはやぶる神代も聞かず竜田川 唐紅に水くくるとは」が元になる。

歌には「私の燃える想いが、激しい水の流れを真っ赤に染め上げてしまうほど、今でもあなたを愛しています」という思いが込められており、“ちはやぶる”は“勢いの強いさま”そしてその勢いがただ一点に集中している状態を表し、“神”の枕詞として使われるという。また、主人公・千早(ちはや)を表現し、また作品を象徴する歌ともいえる。


メインキャストは、2014年末からのオーディションでキャスティング

本作のメガホンをとるのは、『タイヨウのうた』、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』など等身大の若者達をいきいきと描き、青春映画に定評のある小泉徳宏監督。今回、脚本も手掛けている。主人公・綾瀬千早を演じるのは、人気・実力ともにNO.1若手女優・広瀬すず。本作が映画初主演作品となる。真島太一役には野村周平が抜擢された。

綿谷新をはじめとするメインキャストについては、2014年末から大オーディションを敢行。800名以上の若手俳優達が参加し、小泉監督ならではの方法でキャスティングが行われたという。また、千早の永遠のライバル、最強のかるたクイーン・若宮詩暢役には、実力派若手女優・松岡茉優、千早が通う瑞沢高校教諭役に松田美由紀、千早の百人一首の師匠・原田役に國村隼とベテラン俳優陣が脇を固めた。


主題歌はPerfumeの新曲「FLASH」

主題歌はPerfumeで「FLASH」。本作のために書き下ろされた新曲。メンバー自身が元々原作「ちはやふる」の大ファンという、運命的且つ幸せなコラボレーションが実現した。

まさに今最も旬なスタッフ・キャストが集結!“競技かるた=百人一首”に情熱を懸ける高校生達の友情・恋愛・成長を、泣けるほどに熱い青春模様として描き切る本作。青春映画の新たな金字塔の誕生に、期待が高まる。

chihaya_sub
(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社

【STORY】

千早・太一・新は幼なじみ。いつも一緒にかるたで遊んでいたが、家の事情で新が引っ越し、はなればなれになってしまう。高校生になった千早は、新にもう一度会いたい一心で、再会した太一とともに瑞沢高校“競技かるた部”を作る。創部一年ながら、エース千早の活躍と抜群のチームワークを発揮し、なんとか強豪北央学園に勝利。東京都大会優勝をなしとげた。

舞台はいよいよ全国大会へ―。新に東京都大会優勝を報告する千早に、思わぬ新の告白「かるたはもうやらん…」。

ショックを受ける千早だが、全国大会へ向けて仲間たちと懸命に練習に励む。そんな中、千早は、同級生ながら最強のクイーンと呼ばれる若宮詩暢の存在を知る。全国大会の個人戦で詩暢と対決する可能性がある。新に「強くなったな」って言われたい、詩暢に勝てばもう一度新とかるたを取れるかもしれない… クイーンに勝ちたい!新に会いたい!千早の気持ちは次第に詩暢にとらわれ、“競技かるた部”の仲間たちから離れていってしまう。そして、そんな千早の目を覚まさせようとする太一。千早、太一、新の気持ちが少しずつすれ違っていく…。


【原作コミックス】

原作「ちはやふる」(末次由紀/講談社「BE・LOVE」連載)の1巻と最新巻である31巻の情報をご紹介します。

福岡県生まれ、1992年「太陽のロマンス」で第14回なかよし新人まんが賞佳作を受賞、同作品が「なかよし増刊」(講談社)に掲載されデビューした末次由紀が原作者。07年から「BE・LOVE」(講談社)で「ちはやふる」の連載を開始する。09年同作で第2回マンガ大賞2009を受賞するとともに「このマンガがすごい!2010」(宝島社)オンナ編で第1位を獲得。11年「ちはやふる」で第35回講談社漫画賞少女部門を受賞している。

「ちはやふる(1)」
【書影】ちはやふる1
(C) 末次由紀/講談社

<1巻/STORY> まだ“情熱”って言葉さえ知らない、小学校6年生の千早。そんな彼女が出会ったのは、福井からやってきた転校生・新。大人しくて無口な新だったが、彼には意外な特技があった。それは、小倉百人一首競技かるた。
千早は、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受ける。しかし、そんな新を釘付けにしたのは千早のずば抜けた「才能」だった……。
まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリー、いよいよ開幕!!


「ちはやふる(31)」 ※最新巻(2016年5月現在)
KC_ちはや31巻
(C) 末次由紀/講談社

<31巻/STORY> 千早と新と太一が近江の地で再会!全国高等学校かるた選手権大会準決勝。
昨年の雪辱を誓う富士崎を相手に、千早たち瑞沢高校かるたは連覇の夢を追いかける。が、勝利の女神に願いはわずかに届かず…。
そんな中で残された、3位決定戦というチャンス。大好きなかるたを、もう一度みんなとできる――。
思いの先に現われたのは、新率いる藤岡東だった。
高校最後の団体戦最終戦。運命の対戦カードは、千早と新との直接対決を導き――!?


【REVIEW】

物事にはタイミングがあって、その瞬間に一緒にいる人によって、ものすごい奇跡から ずっと後になっても残るちょっとした思い出まで、様々なことが起こる気がします。

「ちはやふる」の原作者である末次先生が映画化にあたって、“映画化して頂く時の運がいいな…幸せだな…と心から思います”とコメントを寄せています。マンガファンの方々の想いへの責任からの言葉とのことですが、映画では原作の小説・エッセイ・漫画などを実写化することが多いです。近年増えていると思います。テレビのドラマもそうだと思います。

もちろん「オリジナルの作品だから素晴らしい」という価値を感じることもあります。でも、旬の俳優陣が切磋琢磨して演じることにより、自分が好きな作品が実写映画化されることに対して、観客は愛情や、何らかの感情を覚えると思います。たとえ否定的な感情を覚えても、キャラクターに近づけたり独自の演出をする俳優や監督の努力を感じるからこそ、「そこはこうしたほうが…」と思える部分はあると思います。つまり「参加型」の映画になることもありうる。これは、一種の楽しみです。

私はというと、あまり原作を読まずに映画を観ることが多いです。先入観をなくして、ラストを知らずに観ます。予備知識なさずぎのときもあるので、はっきり言うと恥ずかしいです(苦笑)。記事を書くことが増えても、記事の切り口や構成を考える機会のほうが増えていました。恥ずかしい話です(ごめんなさい)。

前置きが長くなりましたが、映画『ちはやふる』は原作のコミックスを途中まで読んでから、主題歌のMVや予告編で断片的なシーンを見ていたので、勝手に話の展開が頭をぐるぐるとしていました。出来ればハラハラせずに、広瀬すずさん演じる千早が映画の中で動く姿を見届けたいと思い、物語の「(起承転結で起こる)ハプニングよ、どうかあまり起きないでくれ」と望んでいました。

でもこの作品の前編≪上の句≫・後編≪下の句≫を拝見しまして、一生懸命に「競技かるた」に臨み、友情・恋愛に一緒懸命な登場人物が生き生きとしており、「素晴らしかった!」のひとこと。

百人一首は遠い昔に接したことはありますが、暗記しているのは1つくらい。恋の歌です。どの歌かは内緒ですが(笑)、スローモーションでも、百人一首の競技をする「ちはや」演じる広瀬すずさんの表情は見ごたえがあります。微妙な恋愛感情を抱く、2人の青年もいいです。特に、アンニュイな「新」の表情とセリフは最高です。

この作品は監督やスタッフの方々に恵まれているのか、エンドロールなどの映像しかり、本当に綺麗に「一瞬」=「青春」を切り取っている作品です。だからオススメなのです。多分、原作を知る方には、前後編あっても足りないくらいの描写が原作ではあったと思います。ですが、「行間を読む」ことを観客にゆだねることで、幼少期をあまり描かずに、本作の前後編にきちんと作品の良さが含まれていると思われます。

それでも続編の製作が発表されたくらい、「ちはやふる」のパワーは凄まじいのだと思います。マンガを飛び出して、キャラクターが感情をもって話し始める。マンガを大好きなひとでも楽しんでほしい。そんな作品です。(文・木下奈々子)


【映画/作品情報】

原作:末次由紀『ちはやふる』(講談社「BE・LOVE」連載)

監督・脚本:小泉徳宏

音楽:横山 克

主題歌
「FLASH」/Perfume
唄:Perfume 作詞・作曲:中田ヤスタカ(CAPSULE) UNIVERSAL MUSIC

出演:
広瀬すず 野村周平 真剣佑
上白石萌音 矢本悠馬 森永悠希 清水尋也/
松岡茉優
松田美由紀 國村 隼

製作:
中山良夫 市川南 鈴木伸育 加太孝明 薮下維也 石川豊 弓矢政法 髙橋誠 宮本直人

ゼネラルプロデューサー:奥田誠治
エグゼクティブプロデューサー:門屋大輔 安藤親広
企画・プロデュース:北島直明
プロデューサー:巣立恭平

企画・製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:ROBOT
配給:東宝
協力:一般社団法人全日本かるた協会

公式サイト:
http://www.chihayafuru-movie.com/

上映時間:102分/シネマスコープ

【大ヒット上映中】


(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会
(C) 末次由紀/講談社
※ 掲載当時の情報になります。