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<レビュー&ニュース>第89回アカデミー賞 作品賞受賞・映画『ムーンライト』3/31緊急公開決定


第89回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、見事、作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門受賞し、オスカーの栄光を手にした『ムーンライト』が、当初の公開日を繰り上げ、3月31日(金)より、公開規模を大幅に拡大し、全国公開することが決定した。



© 2016 A24 Distribution, LLC

第74回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)受賞、第89回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、見事、作品賞・脚色賞・助演男優賞の3部門受賞し、オスカーの栄光を手にした『ムーンライト』。

「少しでも早く劇場で鑑賞したい」という多くの声を受け、作品賞受賞を祝し、当初予定していた4月28日(金)の公開日を繰り上げ、3月31日(金)より、公開規模を大幅に拡大し、全国公開することが決定した。

当時まだ誰もその存在を認識していなかった無名の監督による作品が、2016年のテルライド映画祭での上映を皮切りに、圧倒的な支持を得て北米で大ヒットを記録。主なオスカー前哨戦では、最も多くの“作品賞”を受賞していた作品だ(329部門ノミネート・158部門受賞)。更にアカデミー賞の歴史の中でLGBTをテーマにした作品として初めて作品賞を受賞した作品となり、まさに「映画史の歴史を変えた作品」といえるだろう。


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本作の主人公の名前は「シャロン」、あだ名はリトル。内気な性格で、学校ではいじめっ子たちから標的にされる日々。そんなシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。高校生になっても何も変わらない日常の中、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることになる。

「シャロン」の成長と共に、3人の俳優が内面の葛藤や親との関係性、友人との距離感を繊細に演じた本作。あえて、シャロンが内気な性格である以外、本人はからかわれる理由や学校の周囲の子供に呼ばれているあだ名の意味も分からないまま。物語が進む中でシャロンに父親代わりのような存在が出来てから、徐々にシャロン自身の気持ちが浮き彫りになっていく気がした。


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月明りが輝く浜辺のエピソードで、等身大のキャラクターとしてシャロンは心に浮かんだ言葉を口にする。その詩のような台詞は是非劇場で聴いてほしい。一方、普段まくしたてるようにスラング交じりの言葉を話す友人のケヴィンについても、浜辺での会話とその夜の気持ちの変化にも注目していただきたい。後に大人になった二人の駆け引きにも似た会話にも繋がる重要なシーンともいえる。

尚、『ムーンライト』は原作の段階では未公開の「戯曲」だったという。舞台では演じられず映画というかたちで公開となった。劇中の3番目のエピソードは、原作の戯曲では電話での会話だけだったいう。それが拡がりダイナー(アメリカ特有のレストラン)での再会に発展し、その後のストーリー展開に「観れてよかった」と思えてならない。


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およそ1か月繰り上げて、さらに公開規模を拡大しての全国ロードショーとなる。様々な観客の皆様に、光で人間の内面も映したかのような本作を是非鑑賞していただきたい。

(文・編集/木下奈々子)


【作品情報】

監督・脚本:
バリー・ジェンキンス

エグゼクティブプロデューサー:ブラッド・ピット

キャスト:
トレバヴァンテ・ローズ、アンドレ・ホーランド、ジャネール・モネイ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、

提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ/朝日新聞社
配給:ファントム・フィルム

【2016/アメリカ/111分/シネマスコープ/5.1ch/R15+】原題:MOONLIGHT

【3月31日(金)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国公開】

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