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<レビュー&ニュース>2013年ロッテルダム国際映画祭 観客賞受賞/SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014 最優秀作品賞受賞・映画『孤独のススメ』の予告編が解禁


“すべてをなくした男が何も持たない男から学んだ幸せとは?”を問う、映画『孤独のススメ』。徐々に固定概念やルール、孤独から解放されていく様が伝わってくる本作の予告編が解禁された。原題『Matterhorn』として数々の映画祭で絶賛されたオランダ発ムービーがついに日本で公開!

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ⓒ 2013, The Netherlands. Column Film B.V. All rights reserved.

2013年ロッテムダム国際映画祭観客賞を受賞。同年モスクワ国際映画祭でも最優秀観客賞や批評家賞、2014年SKIPシティ国際Dシネマ映画祭のコンペティション長編部門・最優秀作品賞に輝くなど、世界各国の映画祭で大絶賛された『孤独のススメ』が、日本で4月9日(土)より新宿シネマカリテほかにて公開される。

オランダの田舎町を舞台に、家族と別れ、人付き合いも捨てて孤独に生きる男が家に招き入れてしまったのは、言葉も発さず何も持たない謎の男だった。人間の孤独と愛、自由をユーモアたっぷりに描いた本作。予告編では「こだわりのコーヒーを飲む」、「食事の時間は6時ぴったり」、「日曜は教会に行く」というルールで生活する孤独なフレッドが、ひょんなことから“何も持たない”奇妙な男テオを家に招き入れ、戸惑いながらも、次第に心を通わせていく様子がユーモラスに切り取られている。

しがらみにとらわれたフレッドは「これぞ私の人生だ!」といえるような心を取り戻すことができるのか、68年のヒットナンバー「This is my life(La vita)」の壮大な響きが胸を打ち、運命的に出会った二人の今後の展開が気になる予告編となった。

監督は、オランダで俳優としても活躍するクリエイター、ディーデリク・エビンゲ。映画『孤独のススメ』は4月9日(土)、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー。


【STORY】
妻に先立たれ、一人静かに暮らす初老の男フレッド。信仰篤いオランダの田舎町で、毎週日曜日の礼拝以外は周囲との付き合いを避けて、ひっそりと生活をしていたある日、突然言葉も過去も持たない男テオが現れ、なぜかフレッドの家に居ついてしまう。やむなく始まった奇妙な共同生活だったが、そこに奇妙な友情が芽生え、次第にルールに縛られたフレッドの日常が鮮やかに色づいていくのだったが、保守的な田舎町に住む近隣は、彼らのことを問題視し、村から追い出そうとして・・・。


【REVIEW】
原題が『Matterhorn』の本作だが、『孤独のススメ』という邦題に、シンプルに毎日&毎週のルールにこだわっていた主人公「フレッド」の生活へのポジティブな響きを感じる。そんな中、出会って一緒に暮らすようになる見知らぬ男「テオ」との生活は、ちょっとずつお酒を飲んだり出かけたりコンビを組んだり(?)の何とも言えない、ちょっと楽しげな日々へと変化が楽しい。その過程は、ほとんどセリフらしいセリフを発しない男性への興味と謎を覚える時間でもあった。その謎が解け、離れて暮らす「息子」の存在とそして終盤フレッドの発するあるセリフに、本作に込めた思いが凝縮しているように思える。これは、侮れない作品です。フレッドがバーで歌を聴き終わった後のセリフと表情を、是非、注目して観てください。


【作品情報】

監督・脚本:
ディーデリク・エビンゲ

出演:
トン・カス、ルネ・ファント・ホフ、ポーギー・フランセ、アリアネ・スフルーター

提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム

【2013年/オランダ/86分/カラー/シネスコ/原題:Matterhorn】

【公開中】


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