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<レビュー&ニュース>映画『キャロル』ジャパンプレミア上映開催。ケイト・ブランシェットが登壇。


本年度アカデミー賞6部門ノミネート作品『キャロル』―主演女優のケイト・ブランシェットが2016年1月22日(金)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された、映画『キャロル』ジャパンプレミア上映の舞台挨拶に登壇した。イベントの模様と作品レビューをお届けします。

 Photo by Nanako Kinoshita ⓒ KamoShika Works
Photo by Nanako Kinoshita ⓒ KamoShika Works

映画『キャロル』(配給: ファントム・フィルム)は1950年代のニューヨークを舞台にした作品。60年以上封印されていた禁断の愛の名作がついに映画化となった。1月14日(木)に発表された本年度アカデミー賞ノミネートではダブル女優賞ほか6部門にノミネートされている。『ブルージャスミン』でアカデミー主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェットと『ドラゴン・タトゥー』のルーニー・マラーの美しい2大女優の競演が実現した。

1月22日(金)にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにてジャパンプレミア上映が開催。赤をモチーフにした服装を身にまとう女性中心の観客たちに見守られ、ケイト・ブランシェットがスポットライトを浴び、中央のドアから登場。客席に敷かれたレッドカーペットをケイトがゆったりと歩き、会場は歓喜で埋め尽くされた。尚、ケイトは今回が3度目の来日となり、映画プロモーションとしては初となる。

ケイトは日本のファン・マスコミに向けて、「こんにちは。こんなに暖かく迎えてくれてありがとう。この作品は、監督や共演のルーニー、カメラマン、衣装、作曲家、ヘアメイクなどのたくさんの皆さんと一緒に作ったので、ここに1人でいるのが少し心細いですが、この作品を誇らしく思います。今日は来てくださりありがとうございます」とメッセージを送った。ルーニーとのアカデミー賞・女優賞ダブルノミネートについては「同じ業界の方から認められたことに対しては、すばらしいことだと思います」「『キャロル』は、2人の女性とその愛が描かれているので、ルーニーと共にダブルノミネートされたことが何より嬉しいです」と語った。

当日は女優・寺島しのぶも駆けつけ、女優同士の語り合いが尽きなかった。「3, 2, 1」というケイトの合図で舞台と客席に設置された大きな赤いバルーンが割れて、ハート型の白い風船が宙を舞い、一足早い”バレンタインチョコ”がハート型風船に入っていることが観客に知らされた。

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Photo by Nanako Kinoshita ⓒ KamoShika Works

本作は、1950年代のニューヨークを舞台にしたラブストーリー。百貨店で働くテレーズ(ルーニー・マラー)が、店舗に現れた美しい婦人キャロル(ケイト・ブランシェット)に目を奪われる。それは人生を変える出会いであり、当時は許されなかった禁断の愛の始まりでもあった。ひかれあうようになった2人は小旅行に出かけ、運命が動き出す――。


【REVIEW】

テレーズとキャロルの、ニューヨークのデパートの玩具売り場での出会いに始まり、ちょっとしたきっかけで会うようになる二人。年齢や立場の違う二人の女性に芽生える愛の過程を映画館で見届けることになるのだか、1950年代のクリスマスの温度や空気感が伝わるカメラワークが印象的だった。少し不安に見えるテレーズが車の中から外を眺める。それでも二人の「旅行」では、距離がどんどん近くなる。

当時は同性同士の関係が公には存在せず、そのカテゴリーに収まらない二人は、一度引き裂かれることになる。ただ、ケイトのインタビューにもあるが、「原作には、テレーズがキャロルに寄せる愛情についてどう説明したらわからないという言葉」が出てくる。テレーズからの視点で描きながら、後半はキャロルとテレーズの二人の視点から美しい映画となっている。本作のエグゼクティブプロデューサーでもあるケイトは脚本を読んで、「雰囲気や質感やストーリーの語り方が重要」と思われた本作を、監督のトッド・ヘインズなら実現できると感じたという。

映画のストーリーと自分の体感する温度が合致する瞬間はなかなか味わえないが、本作の試写を見たのが実は昨年のまさにクリスマスの日であったため、作品から伝わる温度感と自分の感情移入が重なり、終始見惚れてしまう作品だった。公開はバレンタインデーの直前の2月11日(木・祝)。是非、作品の時代のニューヨークの魅力を体感していただきたい。

Photo by Nanako Kinoshita ⓒ KamoShika Works
Photo by Nanako Kinoshita ⓒ KamoShika Works

【作品情報】

監督:
トッド・ヘインズ(「エデンより彼方に」「ベルベット・ゴールドマイン」「アイム・ノット・ゼア」)

出演:
ケイト・ブランシェット(アカデミー賞主演女優賞®受賞「ブルージャスミン」)
ルーニ・マーラ (アカデミー賞®主演女優賞ノミネート「ドラゴンタトゥーの女」)

原作:
河出文庫「キャロル」パトリシア・ハイスミス著 (「太陽がいっぱい」「殺意の迷宮」)

公式サイト http://carol-movie.com/
公式twitter  https://twitter.com/carol_movie

【公開中】


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【2015年/アメリカ/カラー/DCP/118分/PG 12】
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