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【バックナンバー】『モテキ』/東宝株式会社 川村元気プロデューサー


2011年9月公開映画『モテキ』。原作は「イブニング」(講談社)にて2008年から2010年まで連載された大人気コミックス「モテキ」。2011年当時、作品紹介を行うと共に『モテキ』企画・プロデュースの東宝株式会社の川村元気さんにインタビュー取材を行い、『モテキ』や大根監督の世界観、企画へのこだわりを語っていただきました。当時の情報はそのままで再編集をしましたので、インタビュー特集 第一弾をお届けします。


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ⓒ Nanako Kinoshita

人生において異性に突然モテる時期……それがモテキ!これは突然モテキが訪れた恋愛下手な男が、恋にエロスに人生に煩悶・妄想・奔走するお話。原作者・久保ミツロウが映画のために完全オリジナルストーリーを書き下ろした作品。まだ誰も見たことのない「モテキ」が誕生!

原作は「イブニング」(講談社)にて2008年から2010年まで連載された大人気コミックス「モテキ」。2010年7月からオンエアされたドラマは、深夜ドラマにもかかわらず高視聴率を獲得し、熱狂的なファンを生み出した。またギャラクシー賞を始め数々のドラマ賞を受賞し、DVDのセールスは深夜ドラマとしては驚異的な大ヒットを記録。コミックスも当時 累計180万部超の大ベストセラーとなった。

この大ヒットドラマを、原作者自身が完全映画オリジナルストーリーとして書き下ろし、今回全く新しい「モテキ」としてつくり出した。主演の森山未來に加え、長澤まさみ、麻生久美子、仲 里依紗、真木よう子など、豪華俳優陣を新たに迎え、ファンはもちろんドラマ未見者も巻き込む大きな「祭り」となった。【DVD & Blu-ray 発売中】

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ⓒ 2011映画「モテキ」製作委員会

【INTERVIEW】

映画『電車男』でデビューし、『告白』そして『悪人』で10作品の企画・プロデュースを手がけてこられた、東宝株式会社の川村元気(かわむら げんき)プロデューサー。11作目の『モテキ』で「『電車男』の原点に戻ってきた」と語る川村さんに、“10の質問”を投げかけました。(取材・撮影 木下奈々子)

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ⓒ Nanako Kinoshita

Q1. まず、「モテキ」の企画・プロデュースに至った経緯をお聞かせください。

「モテキ」のドラマが、去年(2010年)、ドラマ24というテレビ東京さんの枠で放送されていたのですが、とにかくそのドラマが面白くて。大根仁監督とは、いつか一緒に仕事をしたいと思っていたこともあり、一話を見終わった後すぐに監督にメールを送って銀座で飲もうということになりました。そして、「J-POPミュージカルみたいなカタチで、映画化しませんか」という話をしたんですね。ミュージカルといっても、「踊る」というわけでなく、ずっとJ-POPが流れているような。結果、完成した映画では、25曲もJ-POPが流れているのですが、楽曲がこそが主人公たちのドラマを語るような映画を作りたかったんです。

もともと、僕はJ-POPでミュージカルみたいな企画をやりたいと思っていたのですが、なかなかうまくいかなくて。それで「モテキ」を見てみたら、自分のやろうとしていることを、完全にやりきっている、と。なので、その企画を捨て、大根監督に「モテキ」を映画にして欲しい提案したんですね。ちょうどその頃、『告白』『悪人』の作業がほぼ終わっていて、自分のなかでは、悪意にまみれてクタクタになっていたとき、バカバカしいんだけど野心と生命力にあふれている作品が飛び込んできて・・・それで迷わず触手が動いたんです。


Q2. ドラマ放送時から、映画化はきまっていたのでしょうか。

監督は(銀座で飲んだとき)、「ドラマで俺は燃え尽きるから、映画はいいよ」という、つれない返事だったのですが、まあ「それもそうですよね・・・」と、その場を終わったんです。大根監督が単純な「ドラマの映画化」を望んでいるとは到底思えなかったですし。ただ、その後もいろんなところで「モテキ面白い」「大ファンだ」と言っていたら「EYESCREAM」というカルチャー誌が大根監督と原作者の久保ミツロウさんと僕との3人で鼎談を企画してくれたんです。映画『モテキ』で長澤まさみさんが演じる松尾みゆきが働いているのが「EYESCREAM」編集部、というのはそういう縁があってなんです。その鼎談が去年の11月くらいで。そのときに、「モテキを映画にしたい、したらどうなるか」という雑談になって、それもありかもという空気になったんです。

すごく偶然なんですけど、その夜に大根監督がテレビ東京の方と会食して、「モテキ」を映画にしてほしいいうオファーをされたようなんです。それで次の日に、大根監督から電話がかかってきて、「まだ映画化、やる気ある?」と聞かれ、「もちろんです」と。久保ミツロウさんも森山くんも、ドラマが終わったときは、あまり乗り気ではなかったのですが、監督が久保さんに原作を書いてほしい、と頼んでくれて。それで久保さんも300ページにも渡るネーム書いてくれました。森山くんも、ネームを読んで、「これは面白いものになる」と参加が決まり、一気に映画化が進むことになりました。なので、企画の成立は今年の1月で、4月にはクランクインして、8月には完成していて、というハイペースでの映画作りでした。とてもライブ感がありましたね。


Q3.今回、Twitterでのプロモーションを、観客を巻き込んでのツイートを含め、かなり頻繁にお見受けしましたが、これはどういったプロモーションの仕掛けの意図からですか?大阪でのプロモーションもTwitterで知ったのですが…。

映画でもたびたび登場するのですが、Twitterのような場所では、こちらから意図的に宣伝として仕掛けることに対して、ユーザーがネガティブに反応すると思っています。なので、Twitterで意識的に仕掛けようとする気持ちはあまりないんですね。

Twitter上でつぶやいているのは、スタッフたちなのですが、彼らは思ったこととか言いたいことを、素直につぶやいているだけなんです。ただ、それが自然と「モテキ」に興味がある人たちとの対話につながっているんだと思います。

大阪のキャンペーンでは、「ギャルみこし」というのが、元々、大阪天満宮でありまして、それをモデルにして、大根監督も映画の「女みこし」の半被などをデザインしたという経緯があり、元祖の方々と、監督や森山くんたちが遭遇する、というキャンペーンをやりました。ギャルみこしの方々は、映画の女みこし以上の迫力で、ちょっとびっくりしました(笑)。


Q4. 「モテキ」公式サイト(当時公開)は、雑誌風にされていますが、こちらは制作の方向性・意図はありますか?

これは(東宝)宣伝部のアイデアなのですが、「MTK(モテキ)マガジン」という架空の雑誌というコンセプトでホームページを作っていまして、「読むとモテる」ファッション誌というイメージで、ニュースとかライブ感を出したくて、制作しています。

Twitterをやってくれているスタッフも、宣伝部もそうですし、PARCOさんのグランバザールも、タワーレコードさんのサマーセールもそうですが、モテキをネタに皆が楽しんで遊んで、大きくしていってもらっている感じです。


Q5. 音楽とのコラボも、コンピレーションを出されるなど、様々な試みがありますが、これはドラマ作りからの踏襲もあると思いますが、映画化の際に、気をつけたこと、新たに意識したことはありますか?

ドラマで大根監督が発明した「J-POPかけ流し状態で物語が進んでいく」という手法を、映画できちんとやるということを意識しました。選曲はサブカルチャーからメジャーまで幅広く、ある意味、節操のなさを意識しており、ももいろクローバーもあれば、竹内まりやもあり、大江千里がいて、くるりもあって・・・。どちらにも偏り過ぎず、マイナーとメジャーを行き来しながら絶秒なバランスで映画を支える楽曲をチョイスしたつもりです。

ドラマ「モテキ」がいきなりのカラオケビデオシーンでファンをつかんだように、ドラマで発明したことを、映画でも有効に取り入れています。ただ、映画では、ドラマの連続性とは違い、途中で物語の折り返し地点があります。したがって、前半はコメディで駆け上がっていき、折り返してから後半はドラマで見せていくという、きちんと話として起承転結がある2時間を構築しました。音楽に関して言うと、Perfumeやスチャダラパーのようなドラマで流れていた曲が、映画ではアーティスト本人の登場で描かれるなど、元々ドラマで「パロディ」でやっていたことを、映画では「本気」でやる、という変化があります。


Q6. ドラマの再放送や映画「モテキ」を拝見しましたが、映像の撮り方など、特に女性を撮るのがすごくお上手というか、すごく綺麗ですね。「女みこし」も圧巻でしたが、大根仁監督のバックグラウンドなど、よろしければ教えてください。

大根監督は自分でカメラを持つんですよ。女性をきれいに撮ることに対する情熱はものすごいです。ライティングとかカメラワークとか、細かな芝居の付け方とか、すごく気にしているので、映画に出てくる女優はとにかくきれいです。そこが映画の大きな魅力になっていることは間違いないです。

僕は、大根監督を、「DJ」みたいな監督だと思っています。この『モテキ』も、映画・ドラマ・演劇・音楽・小説・マンガ、いろんな要素が大根監督によって見事に「DJミックス」されており、メジャーとサブカルチャーの間を見事に行き来している。ある種の真骨頂だと思います。だから今回、大根監督がこの作品で映画監督デビューというのは、必然だったと思います。


Q7. さて、川村さんは、今までさまざまな作品を手がけてこられたかと思いますが、今回の作品に対する想いを教えてください。

僕は26歳の時に『電車男』でプロデューサーデビューして、その後も『スキージャンプペア』や『デトロイト・メタル・シティ』など、20代のあいだに本当にいろんなジャンルの映画を作らせてもらって、去年『告白』が9本目、『悪人』が10本目で、合計10本作ることができました。

特に『告白』『悪人』では、全力で走りきった感があり、かつ高く評価していただいたこともあり、これからどっしりと腰をすえて、オトナの映画作りを・・・と思っていたのですが、そこにぶっ飛んだ『モテキ』という作品が飛び込んできて予定が狂いました(笑)。でもこれは運命なのかなあとも思い、一度リセットして、1本目の『電車男』の初心に帰ろうと思って取り組みました。『電車男』は、年明けに企画して、6月には公開しているというスーパータイトなスケジュールでした。
本当にぐっちゃぐちゃになりながら、訳が分からずライブセッションのように作りました。『電車男』で「2ちゃんねる」だったものが、6年を経て「Twitter」になっているのも感慨深かったです。1つの映画で、時代を切り取る面白さ、といいますか。結局10本、作ったけれど、もう一回、1本目に戻るという原点回帰で、とてもアドレナリンが出ました。それだけに良くも悪くも「若気の至り」が映画の端々にあるのではと思っています。とにかく楽しい映画作りでした。

僕の作品へのかかわり方としては、まず企画=コンセプトを立てることから始まります。それは、どういう映画にしたら、どういう観客にリーチして、しかも面白いと思ってもらえるか、ということ。そこから考えて、キャスティング・脚本・映像・美術・音楽などを、監督と話し合いながら、落とし込んでいきます。

「モテキ」の場合は、深夜ドラマから始まったので、もちろんサブカルチャーが好きな人や深夜ドラマが好きな人が観ていたと思いますが、それを僕が映画にしたいと思ったのは、「モテキ」が、さらにメインカルチャーの人まで侵食するポテンシャルを持っていると思ったからです。『電車男』も『DMC』も、『告白』『悪人』も、僕が今までずっとやってきたことは基本的には同じなんです。ともすればサブカルチャーだったりマイナーになってしまうものを「こんなに素晴らしいものが世の中にあるんだから、表舞台で多くの人に触れてもらいたい!」というのが自分の映画作りのモチベーションになっているんです。サブカルチャーのものをサブカルチャーのまま横スライドさせる気はなく、サブカル・マイナーをメジャーの場に引きずり上げる、そしてそこで、大衆が動くということに、ダイナミズムを感じるんです。

それは、自分の原体験として、『ブレード・ランナー』とか、『サイコ』や『時計じかけのオレンジ』などを観たときの、「なんか、すごいものを観てしまった」という感動があったからだと思うんです。いまの10代・20代の観客の心に、かつて自分が受けたのと同じような衝撃や発見、そして感動を与える、心に爪跡を残す映画を作りたい、というのが映画作りの原動力です。「モテキ」は、「深夜ドラマでこんな面白いものをやっている、それをより多くの人に発見してもらいたい」という想いが、原動力になっていますので、いかにサブカルチャーな部分を損なわず、多くの観客の方々に観てもらえる強い普遍性を持つ作品にするか、そこを強く意識して作品作りに臨みました。


Q8. 「モテキ」主人公の藤本幸世くんを観て、どう思われますか?今回、ドラマから成長した姿を見せられるという森山さんの意識もあったようですが…。

スタッフ皆が共通して言っていますが、とにかく幸世にはイライラさせられます(笑)。でも、それはある種、自分と重ねるからだと思います。恋愛しているときの、人間の「ぶざま」な感じというか、思ったことを素直に言えなかったりとか、本当はそんなことしなきゃいいのにっていうことをしてしまったり・・・。一方で女性もこの4人の女性キャラクターの姿をみて、「恋愛している時ってこうだよね」と感じてもらえると思います。「恋愛」って「人を狂わせる」じゃないですか。だから、ぶさまでイライラするんです。でも目が離せない(笑)。恋愛が映画にとって最大のテーマになり続けるのは、こういうところからきているのではないかと思います。

恋愛しているとき、人間は、理性で自分の感情をコントロールできないんですよね。こんなに人間は進化を続けているのに、感情のコントロールのできなさとかままならさとか、全然そこが進化していない(笑)。人類にとって最大かつ永遠に解決しない課題だと思います。『モテキ』のテーマのひとつは「恋愛で、人は成長しない」なのですが、成長しないからこそ恋愛は面白いということを逆説的に語っているのだと思います。

そういう意味では、映画『モテキ』は一見ばかばかしいんですけど、幸世や4人の女性が恋愛している姿を通して、実は人間というものを照射していて、結構深いところまで行っていると思っています。幸世に感情移入しなくていいし、究極は誰にも感情移入しなくていいと思っています。ある種、自分の嫌な部分を見ているわけですから。でもそれって「人間」を見ている気がする。一見イベントムービーなのですが、人間をえぐっている映画でもあり、そういう意味では、『告白』『悪人』の流れも自分の中ではちゃんとあるつもりです。誰にもまったく気付かれないとは思いますが(苦笑)。


Q9. 長澤まさみさん演じる「みゆき」には、同性の私もつかみどころがなく、ドキッとされられましたが、終盤のシーンで「『キャラクター』が、生きている」「感情がある」と思いました。作り手の皆さんはどういった思いを込めて、「みゆき」の人物像を作られましたか?

「みゆき」のことを僕らは「モンスター」と呼んでいます。だって、あんなに軽々と男を振り回す女性が現われたら恐ろしいですもの(笑)。ただ「みゆき」という女性のグラデーションに関していうと、モンスターなのはあくまで「対幸世」のときであり、そういう女性も、他の男性の前では、ひとりの恋する女の子で。恋愛って、悲しくも上下関係がある。モンスターだったものが人間になるところが面白いんだと思います。そういう意味でも4人の女性キャラクターは、男性が女性に期待する4つの要素を体現していると思っています。「愛したい」「愛されたい」「励まされたい」「怒られたい」。男性は女性にそういうことを期待するんですよね。

男の願望とか妄想を、4つのキャラクターがきちんとそれぞれ持っているんです。実はドラマの4人の女性も基本的に同じ構造になっていると思います。だから、4のバランスがすごくいいんだと思います。とはいえ、この4人のキャラクターが、全く4つの別々の人格だと僕は思っていないんです。この4人は、女性誰しもが持っている4つの顔だと思うんです。女の人って阿修羅像みたいなもので、相対する男性によっていくらでもその顔を変えることができる。

好きな相手には「愛してる」の顔になるし、自分に好意がある男の前では「まんざらでもない」って顔をする。励ましたり、イライラして怒るときもあって、相対する男性によって、いくらでも顔を変えることが出来るのが、女の人の面白さだと思います。

『阿修羅のごとく』じゃないんですけれど『モテキ』でそれを描きたいなあと思っていました。だから、私はこのキャラクターが好き、ということに加えて、4人の女性を通して自分の中の好きなところと嫌なところ両方発見してもらえると思いますし、どれもが自分が選びうる人生だったんだな、と思えるような映画になっていれば嬉しく思います。そういう意味ではこの作品は、女性の方が楽しめる映画なのかもしれません。


Q10. 原作のファン・ドラマのファンの皆さんも大勢いらっしゃると思いますが、最後に、これから映画をご覧になる方へメッセージをお願いします!

原作やドラマのファンの方には、久保さんが本当に命を削るように書いたオリジナルストーリーを楽しんで頂ければと思います。コミックス化されている原作とは異なる物語ですが、あくまでもその地平線上にある作品だと思います。大根監督も、ドラマで発明したことをあえて変えずに、それでなおかつ映画としてバージョンアップしてインパクトを残せるのか、ということにこだわりぬいて作っているので、原作・ドラマファンの方には、ニヤニヤしながら(そして時には驚きながら)、観ていただける映画になっていると思います。

また、その一方で、先ほどお話ししましたように、「こんな面白いものが深夜ドラマに眠っているのに、多くの人が観ていないのがもったいない」というのが僕の原動力になっているので、基本的に映画から入る人にこそ楽しんでもらえるように作っています。そして、きっとこんな面白い作品があるんだと、ドラマを観てみたくなる作りになっています。そういう意味では、ドラマが先でも映画が先でも、絶対損はしない構造の映画になっています。

(以上)

※映画公開前にインタビューを録音・編集したものを掲載しています。下記プロフィールも2011年・当時のものです。

Profile: 川村元気(かわむら・げんき)
1979年生まれ。2001年東宝に入社。2005年、26歳で映画『電車男』を企画・プロデュースし、興行収入37億円の大ヒットを記録。その後も『スキージャンプ・ペア Road to Torino 2006』(2006)、『陰日向に咲く』(2008)、『デトロイト・メタル・シティ』(2008)などの個性的なヒット作を企画。

2010年には『悪人』(李相日監督/興収20億円)と『告白』(中島哲也監督/興収38億円)を企画し、両作は大ヒットともに、キネマ旬報ベストテンの1位、2位に選出され、日本アカデミー賞各賞を分け合った。また同年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia 2010」にプロデューサーとして選出され、2011年には「第30回藤本賞」を史上最年少で受賞した。

2011年の企画作品として、『モテキ』のほかに、12月17日公開の3DCGアニメーション映画『friendsもののけ島のナキ』(山崎貴・八木竜一監督 香取慎吾、山寺宏一、阿部サダヲ出演)、2012年には『宇宙兄弟』(森義隆監督 小栗旬、岡田将生出演)などの新作映画が公開。


【STORY】

ドラマ版から1年あまり。派遣社員を卒業、ニュースサイトのライター職として正社員になっていた幸世。「モテキ」を経てちょっとだけ成長したかに見えたが、結局のところ新しい出会いもない。だがある日突然、「第二のモテキ」が幸世に訪れた!様々な新登場女性と共に過去の女性達との間で揺れ動く幸世。第二モテキの波を超えて、幸世は本当の恋愛にたどりつけるのか?


【REVIEW】

今回、マスコミ試写を拝見する前に再放送のドラマ「モテキ」を第2話から観る機会がありましたが、ドラマ・原作本も含めすべてチェックできていない状況でしたが、確かに、映画『モテキ』だけ観ても、内容は充分、分かります。映像がキレイなのはもちろんのこと、笑えるコミカルでアップテンポな前半から、後半のシリアスな部分にかけて、かなりの映画の魅力が満載です。

中でも注目したいのは、川村プロデューサーがおっしゃるように、女性たちのキャラクター。女性の色んな面を4人が分けて持っていてくれているんですね。インタビューのときに、それを聞いて、「確かに・・・」と、納得したり、少し認めたくなかったり。ただ、本当に「みゆき」はすごく可愛くて、男性だったら、だれでも気になる女性だと思うのですが、「なぜ?」という、アウトプットの仕方をするときがある。それで、最後、「ああ、そう思っていたんだ」と、腑に落ちる。

隠れていた感情が、ふとオモテに出てくる瞬間に、感動が生まれると思います。でも、この作品は、感動したのに、すごすぎて、正直泣けなかった。「自身が作り手の立場だったら?」と考えると、これは、ちょっと焦るムービーです。

川村さんは、終始、的確にご自身のポリシーを感覚的なところから、言葉という表現に変換されていく姿は、サブカル・マイナーからメジャーへ、バランスを取りながら、皆さんに映画を届けていることに、モチベーションを感じるという部分と似てる部分があるかもしれませんね。次回作は、『friends もののけ島のナキ』(12月17日公開)だそうです。次の機会も楽しみにしております!まずは、本作の大ヒット、祈念しております。皆さんも劇場で、ドキドキバクバクしてください。(2011/08/31)

(取材・撮影:木下奈々子)


【作品情報】

出演
藤本幸世:森山未來
みゆき:長澤まさみ
るみ子:麻生久美子
愛:仲 里依紗
素子:真木よう子

原作
久保ミツロウ「モテキ」講談社イブニングKC

監督
大根仁

製作プロダクション:東宝 映画企画部 オフィスクレッシェンド
製作:2011映画「モテキ」製作委員会

【2011年公開作品】


※掲載当時の情報になります。
  • 映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(公開中)